きえんどうという旅 5.Demon

5.Demon「悪魔」

旅を続ける主人公は、ここで、「悪魔」という言葉に象徴される最大の敵、そして、試練に遭遇します。
相手が敵(悪魔、悪の権化、怪物)、または強力なライバル、さらに己の内面にある自分自身など、物語には、様々なパターンが存在します。

私にとっての悪魔は、私自身だった。

最初の3年は、自分自身のエゴの声との戦いだった。

エゴの声はどんな場面でも少しのほころびを見つけては

私には価値がないとか、もっと頑張らないといけないとか

心がざわざわすることを語って聞かせる。

既に持っているものには目を向けず、

いつも足りないところにフォーカスが向いていた。

お客さんが来ない日も落ち込んだが、

お客さんがたくさん来た日は、明日は誰も来ないかもしれないと落ち込んだ。

SNSを見るたび、頑張っている人がキラキラして見えて、

頑張っていない自分にがっかりしていた。

あるとき、どれだけお客さんがたくさん来ても、

どれだけ頑張った!!と思える仕事をしたとしても、

どれだけたくさんの人から賞賛をもらったとしても、

自分で自分を認められない限り、私が満たされることはないだろうな。

ということに気が付いた。

自分を傷つけられるのは、自分だけしかいないということを知った。

悪魔との戦いは、

「自分を愛する」

ということを教えてくれた。

作画:chicaco